電気エネルギーシステム工学

梶原研究室

 


 
~電気エネルギーシステム工学分野におけるエンジニアリング・デザイン教育~
学部の卒業研究では、本学科で入学時から継続して行われているエンジニアリング・デザイン教育およびアクティブ・ラーニング的教育の集大成を「電気エネルギーシステム工学」の分野で行うことを目的とした指導を行っています。具体的には,学生一人一人が希望のテーマを設定してこの分野での課題の発見・解決、実際のモノづくりを行うことで、次のことを身につけることを目指した研究指導を行います。


  • 工作機械、工具の取り扱い方法。
  • 図面作成など、理科系出身者に要求される能力。
  • 実際に機能するモノをつくることによる問題解決能力。
  • 高電圧・設備分野の常識。
  • 研究能力。
  • 30回の研究室ゼミを通して報告書作成と発表能力。

修士論文の研究では「球雷」をテーマとした研究指導を行っています。球雷とは、原因不明の大気中の発光現象をいいますが、本研究ではそれを水溶液沿面での高電圧パルス放電により発生させる場合について、まずはその発生メカニズムを明らかにすることを目的として研究を行っています。現在までに、電源の電圧・エネルギー、電極形状、水溶液の種類などを試行錯誤的に変化させて、発生する球雷の大きさや上昇速度、寿命などがどのように変化するかを観測しています。これをさらに発展させながら、球雷が生成されるメカニズムの解明を行います。

井上研究室

 


 
銅などの従来材料の100倍以上の電流を損失無しに流すことができる超電導材料は、電力機器や電力輸送システムへの適用により、環境調和型電力システムの構築や低炭素化社会の実現に大きく貢献するとして、その実用化に向けた研究が進められています。特に、超電導“線材”は広範な電力機器・システムに用いられる主要材料であることから、国内外で開発に取り組まれています。井上研究室では、(1)超電導線材の電磁気特性の精密評価と特性向上のための性能制限因子解明と、得られた電磁気特性を活かした(2)超電導電力機器の設計・開発を中心に研究活動を行っています。




田島研究室
地域で処理に困っている産業廃棄物(有機性廃棄物)から高性能な活性炭を作り出し、電気自動車や家庭用蓄電池にも応用できる次世代電源(金属空気電池+スーパーキャパシタ)を開発しています。また、九州内の企業や福岡県の研究機関と共同で、鉛蓄電池のリデュース・リユース技術を開発し、CO₂の排出削減にも貢献する研究を進めています。さらに、他大学との共同研究で、排熱を電気に変える熱電変換素子の基礎研究も行っており、持続可能なエネルギー社会に向けて日々研究を実施しています。